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メイキングオブ スカイ・クロラ

今日のNHKで、押井守監督の最新映画のメイキング特集をやっていた。

ジャパニメーションの先駆けとして有名な『GHOST IN THE SHELL』は、今まで観た中で最も衝撃を受けたアニメ。
自分にとっての電子書籍の原像は、この作品のラストで描かれた情報ネットワークの海のようなもの。

その押井守監督が、森博嗣原作をもとに、思春期の姿のまま大人にならない永遠の子ども「キルドレ」の人生を描いた最新作『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』。

番組ではその舞台裏やこの映画を作った理由が本人から語られていた。

この映画は、責任を負うことや失敗することを含めて大人になることを怖がっている現代の若者に対する元若者からのメッセージなのだという。
宮崎駿と違い、あまり説教臭くなくある意味ドライなサイバーパンクな作風同様の性格だと思っていた押井氏にどんな変化があったのだろうか?

いつもどおりの押井節の映画らしい噂だけど、「『他人の人生に介入する』ということを、この作品で描きたかった」という言葉が印象的。

地下鉄サリン事件をきっかけに、あっさり風味な作風の村上春樹が他者の人生にコミットするような作風に変わっていったのを思い出す。

興味をひかれ、氏の新刊『凡人として生きるということ』も読んでみた。

還暦に近くなった押井監督は、不幸になってもいいからもう一度人生を生き直そうと思い始めているのだという。
この最新作をつくる道すがら、映画を創るということで他人の人生を背負い、大勢の視線の中で生きていく覚悟を決めたのだそうな。
失敗したり不幸になってもいいから、他者と交わり凡人の悲しみを引き受けること。
それが生を感じる始まりで、自由な凡人人生を歩む1歩になるのだと。

う~ん、さすがにいいこと言うなぁと。
ふつうのオヤジがいっても説得力なさそうだけど、こうしたことを言わなさそうな人が言うと説得力があるw

押井作品ファンじゃなくてもサイバーパンク好きじゃなくても、きっと共感できる1冊。

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