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パッチギ的! で行こう

映画製作・配給会社シネカノン代表の李鳳宇氏の自伝
パッチギ!的 ~世界は映画で変えられる~
予想以上に感動的な1冊だった。

李氏は、大手配給会社+TV局+人気タレント主演+原作つき映画しかヒットしないといわれる閉鎖的な映画界に風穴をあけた革命児。

シネカノンが配給した『シュリ』『JSA』などの一連の韓国映画や、
『ブラス!』『ウォレスとグルミット』などは個人的には大好きなんだけど、日本でのヒットは難しい非ハリウッド的な社会派ジャンルのマイナー映画とされていた。

近年の邦画の最高傑作『パッチギ』『ゆれる』『フラガール』に代表される製作プロデュース作品の世界的評価も、
自前の映画館や買い付け・配給網といった自前の流通モデルと新しいファイナンスモデルを作り上げることで、小さな会社でも世界に通じる映画を作れるということを証明したと思う。

そしてなによりも、物語に対する情熱はもちろん、新しい流通モデル・製作資金調達モデルを作ることがいかに大事かということを後続する者に教えてくれた。

尊敬する李氏に影響されて、去年は自前のメディアの立ち上げと知財関連の法律の勉強をはじめてみたけれど、これがかなり難しい。。

今日、やっと勉強会が終了したけれど正直頭に入ってこない。
特に著作権のルールはこれから激変するらしいので、なんとか少し覚えた過去判例とか条項内容とかはあまり役に立たないような気がする。
法務知識不足もあって、かなり挫折気味。。

しかし、今では確固たるモデルを築いた李氏も、
配給業務をはじめた当初は国際契約ルールの知識のなさで途方にくれる毎日だった、と自伝に書かれていたのでちょっとほっとする。

氏が初プロデュースを手がけたのはちょうど今の自分の年齢だったそうな。いろいろ試行錯誤した挙句、40歳間際になってやっと方程式が確立できたらしい。

世界的なWEB技術やトレンド、法の変化のスピードは猛烈に早い。
それに対して、
自分の仕事の比較対象やライバルみたいな存在がいないので、
どういうペースでこの先進んでいったらよいのかよくわからない。
これをすることは早過ぎるのか、遅すぎるのかでいつも迷う。

今日で33歳も終わりだけれど、これからはこの先達が歩んだペースでひとつずつ進んでいけばよいのかなと。
先達はあまりにも遠いけど、映画の世界で実現したことは
たぶん本の世界でも実現できるんじゃないかなとなんとなく思う。

~世界は映画で変えられる~
というのがこの自伝の副題。

この本を読んで、自分自身も少し変われるとすると
~世界は本で変えられる~
ということもいえるんじゃないかと思う。

40までのあと6年かけてそのモデルをつくるのみかなと。
そのときは、映画と本の流通がネットで融合する時代になってるはず。
そんな時代になっていたら、出版と映画の世界配信を李氏といっしょにすすめることもできるんじゃないかなと夢想しつつ。

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