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シルミドは今も  朝鮮半島工作戦のリアル

北朝鮮に潜入せよ (講談社現代新書) 北朝鮮に潜入せよ (講談社現代新書)

著者:青木 理
販売元:講談社
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ここ最近、朝鮮日報の最新ニュースをチェックする習慣がついてしまった。

金正日重病説がまことしやかにささやかれる昨今、
北朝鮮(軍)内部の謎や過酷な強制収容所の闇に迫る本かと思いきや、まったく逆の視点から朝鮮問題を描いた内容だったのが意外。

北朝鮮から韓国・日本等へのテロ行為については日本でもよく報道されているものの、韓国側から北朝鮮に対するテロ行為・要人拉致行為をミッションとする「北派工作員」の存在はあまり知られていない。

映画「シルミド」でその存在が明らかにされた北派工作員の歴史的経緯と現在のリアルを明らかにした興味深い1冊。


良くも悪くも、南北朝鮮における冷戦構造安定化の土台となってきた金王朝が事実上倒れかけている今、朝鮮半島と日本に存在する多くの工作員たちの厳しい前途と周辺各国の一般市民のこれからを暗示させる内容でもある。

本書を読んで、北朝鮮の現体制崩壊は日中韓の軍事バランスの激変をまねくものでもあるような気がしてきた。

工作員たちのよりどころとなった韓国軍事政権との蜜月を維持することで経済成長・安定政権を保持してきた自民党政権は、未曾有の緊急時といわれる今、いったい何をしているのだろうと考えさせられる。

あとがきにつづられた、緊迫した両国ともっとも近い隣国でありながら平和ボケした日本への警句が重い読後感として残る。

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北朝鮮に潜入せよ楽天ブックス 北朝鮮の情勢がここにきて、金正日の重病説で不安定要素が一気に拡がってきた。替え玉説、死亡説まで飛び交っているが、秘密警察による抑圧社会なので外部に情報が漏れず、あくまで憶測の域を出ない。 北京政府がいちばんインテリジェンス...... [続きを読む]

受信: 2008年10月 2日 (木) 06時13分

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