壁を破った2人の偉大な日本人 水木しげる先生と村上春樹氏
今年は、日本人の作家2人が他国の権威ある出版賞を受賞したそうな。
1人は、われらが御大-生ける伝説―水木しげる先生。
ぬあんと、欧州最大の国際漫画フェスティバルにて
「未来に残したい漫画」という漫画遺産部門で見事栄冠に。
受賞作は反戦漫画『総員玉砕せよ!』。
渋いっ! 渋すぎるぞ欧州アート界のインテリたちは!
しかし、妖怪とか太平洋戦争とかまったく西洋的でない日本固有のテーマの作品が、
西欧文化人の閉鎖的かつ厚い壁を打ち破ったことも特筆もの。
2年前に、『のんのんばあとオレ(先生の自伝漫画)』で
水木先生が同大賞に輝いているのでこれで2回目の快挙。
星の数ほどいる日本人漫画家で同賞を受賞したのは、あとにも先にも水木先生ただ1人。
さすがに昨年、在住ウン十年にしてわがふるさと調布市の名誉市民にやっと輝いただけのことはあるなぁとw
しかし、国内であまり話題にもなっていないのはなんでだろ。。
排他的かつ西洋文化中心の欧州でここまで認められた日本人アーティストは
黒澤明&北野武の両映画監督以外では初めてじゃないのかと。
手塚氏や赤塚氏同様、たぶんご本人が存命中の間はその偉大さがわからないのかも。
それはさておき、水木信者の1人としては嬉しいニュース。
ゲゲゲ世界戦略は思わぬ形でフランスで進行中!
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2人目は、村上春樹氏。
イスラエル最高の文学賞エルサレム賞の受賞が決まったそうな。
村上氏がすごいのは、「受賞はイスラエルの対パレスチナ政策(虐殺や封鎖政策など)を擁護することになる」として受賞辞退を求めた国内のNGO「パレスチナの平和を考える会」とその賛同者たちの抗議を受けながら、それでも授賞式への参加を決断したこと。
イスラエル軍のパレスチナ自治区ガザ攻撃で約1300人の死者が出た直後だけに、
並みの神経だったらその決断はできないだろうなと。
リスクを負ってエルサレムでの授賞式に出席した村上氏の
昨日のスピーチが素晴らしい。
以下はスピーチの一部を要約して抜粋
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1000人以上が(ガザ攻撃で)死亡し、その多くは非武装の子供やお年寄りだった。
そして、日本国内で私の受賞拒否を求める声も上がった。
作家は自分の目で見たことしか信じない。
私は非関与やだんまりを決め込むより、ここに来て、見て、語ることを選んだ。
『壁』(戦争を生む社会システム)は我々を守る一方、時には組織的な殺人をも強いる。
そして、人間は壁にぶつかると割れてしまう「卵」のようなものだ。
ただ、その卵(人間)は個性を持つかけがえのない存在であり、自分は常に卵の側に立ちたい。
「壁」は高く、「卵」の勝利が絶望的に見えることもあるが、我々はシステムに利用されてはならない。我々がシステムの主人なのだ――。
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まるでオバマ氏を彷彿とさせる名スピーチ。
英語のスピーチ全文はこちらの池田信夫氏ブログで。
(めったに他人をほめない池田信夫氏が珍しく他人を激賞するさまにも感動)
世界不況の影響かパラダイス鎖国化がますます進む2009年の日本で、
少なくとも2人の日本人が厚い壁を破ったことは間違いない。
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