時代劇SF GOEMON

斬新なSF映画「CASSHERN 」を撮った
紀里谷和明監督(宇多田ヒカルの元だんなさん)の第2弾作品
GOEMON』(5月公開)の世界配給が決定したそうな。


CASSHERN の戦国時代版みたいな感じなんだろうか。
ストーリーが感情移入しづらいとか自意識過剰な映像だとか
CASSHERN の評価は賛否両論あるとは思うけど、
個人的にかなり好きな部類のサイバーパンク映画。

常人では作れないど迫力映像。

そして、平和かつ閉鎖的なサブカル島国である意味ガラパゴス的な進化を遂げた
日本人にしか作れないユニークな映画なんじゃないかなと思う。

関係者の方のブログを読む限り、なにやら凄い作品になったらしい。

監督はイケメンなルックスなのに、
本質的には「映像の変態」ともいうべきひとなんだろうか。


今から公開が楽しみです。

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偽りの民主主義  戦後映画史のタブー

メディア界の知の巨人こと浜野保樹さんの新刊、
偽りの民主主義』がいつのまにやら発売されていたらしい。
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昨年お会いした時に本の構想を伺って以来、
楽しみに待ってたんだけどいつまでたっても発売されず。

ご本人も「書いたら刺されるかも」と笑っておっしゃってたし、
タブー過ぎてお蔵入りなのかな?と思って忘れてたら、
今日、本屋で偶然発見し、即購入。
ぬあんと、511ページの大書。


敗戦後、GHQの情報統制による文化介入が、
いかにして映画界をはじめとした日本のメディアに暗い影を落としたか、
それがいかに今も続いているかを記録として残すために書かれた本書。

読み始めたばかりだけど、衝撃の事実が目白押し。
黒澤明の弟子であり、現在も日本の映像・出版文化政策に深くかかわっている浜野さんのみぞ知る実話なのだろう。

コアな映画ファン、歌舞伎など伝統芸能ファンにはたまらん1冊な匂いがぷんぷん。

デジハリの杉山校長ブログを見ると、
先月の出版記念パーティにも出版、映画、ゲーム、広告、官公庁などメディア各界のひとびとが集結していたそうな。

きっと、20年ぐらい前の氏の名著『ハイパーメディアギャラクシー』に
影響を受けてメディア関係の仕事を始めた、30~40代ぐらいの元読者なのかなと。
多くの浜野チルドレンたちが待ち続けたいぶし銀の1冊っちゅう感じ。

しかし、あらためて史実というかノンフィクションの力を感じる。
年末にリリースする戦後マンガ史教科書のように、
戦後出版史の謎と闇に触れる本を流通タブーをかいくぐれる電子書籍で
いつの日か書いてもらえたらいいなぁと夢想。

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豪華おバカ映画 『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』

好きなコメディアン、ベン・スティラー主演・監督の『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』を観る。
戦争映画の制作予算が超過しすぎてお蔵入りの危機を乗り越えるために
現実の戦争に送り込まれる映画俳優たちを描くブラックコメディ。
悲惨な撮影現場で伝説となった『地獄の黙示録』のバロディ的展開が笑える。

おバカ映画なのに、出演陣がかなり豪華。
役作りのために黒人になる手術まで受ける過剰な演技派俳優を演じる
ロバート・ダウニー・Jrの黒人演技が面白かった。

しかし、全米で大ヒットしたこの映画最大の話題は悪徳プロデューサーを演じた
トム・クルーズが魅せたハゲメタボ・ダンスだったそうな。
トムクルーズの今までの主演映画を凌駕するはじけっぷり。

痛烈なハリウッド批判を盛り込みつつ、
おバカ映画好きにはたまらないコメディに仕上げたベン・スティラーの異能ぶりも印象的。
主演もこなしつつ、豪華キャストの見せどころもわきまえてるあたり、現代のチャップリンのような存在なのかなと。

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HEROES サイキックSFの進化形

遅まきながら、海外ドラマ『HEROES』をはじめて観た、
と思いきやここ3日間の夜を徹してファーストシーズン11本を制覇。

ファーストシーズンすべて観た海外ドラマなんてひさしぶり。
マシ・オカという日本人俳優が出てることぐらいは知ってたけど、
こんなにハマるとは思わなんだ。

「異物を理解することの難しさと、青年の自立への道」
というSFヒーロー物の王道を行くこの作品。
TVドラマにも関わらず、日本・インドを含む世界マーケットを前提とした製作費の潤沢さはもちろん、シナリオの緻密さもすごいなぁと。

いったい何人のライターやらストーリーアナリストで作ってるんだろうとうなってしまった。

さまざまな特殊能力とバックグラウンドをもつ大勢の「能力者」とタイムテーブルのような時間軸に古今東西のヒーロー物語のパターンをうまくミックスさせたパズルのような作品っちゅう感じ。

現代情報編集工学というか集合知の結晶ともいえるんじゃなかろうか。

個人的には、昔ハマった幻魔大戦の初期やサイボーグ009を思わせる展開とテイストが良かった。

この勢いがセカンドシーズン、サードシーズンまで続くことを期待。

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大和と回天

昨日TVで放映されていた「男たちのYAMATO」に続き、DVDで「出口のない海」を観る。

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反戦映画の連ちゃんは心臓に悪い。しかし、反戦映画でありつつも2つの映画には大きな差があった。

「男たちのYAMATO」の怒涛の殺戮シーンはむごたらしいけれど、戦後世代が抱く大和にシンボライズされる、技術立国ニッポン的な戦艦巨砲主義へのある種の憧憬が隠せないような気がする。

日本の技術の粋を結集した美しい戦艦大和に選ばれて乗り組み死地に赴くことは、ある意味で戦中の英雄的行為ともいえる。映画では、久石譲の哀切かつ勇壮なBGMとともにヒロイックかつ荘厳なドラマが展開されていた。

それに比べ、ただの筒のような回天にたった1人で乗り組む無名な若者の悲惨さ、無念さ、恐ろしさはいかばかりか。乗りんだら最後どこに行くかもわからないし、敵と遭遇できずなんの戦闘行為もないままに海中深くで1人呼吸が途絶える危険性も高い回天。

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YAMATOのような、死ぬ前の仲間たちとの熱い団結や撃たれた友の代わりに砲台を守らんとする犠牲的な行為もない。

回天という無名の筒に乗った若者を待つもは狭い密室での絶望と恐怖。派手な戦闘シーンもないまま命絶えるその瞬間まで、出口のない海をたださまようのみ。

戦後60年以上たった今も巨額の製作費で映画化されるや大ヒットを記録した大和。

ローバジェットで製作され、公開時にほとんど話題にもならず、レンタルビデオ店にも1本しか置かれていない回天の物語。

ただ、当時の名もなき若者たちの実像は後者に描かれていたような気がした。

ヒロイックな高揚感も生のリアルもない。ただ命も記憶も消えてなくなるのが戦争というものなのだなと。

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仕事道楽 鈴木敏夫Pのお仕事

仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書 新赤版 1143) Book 仕事道楽―スタジオジブリの現場 (岩波新書 新赤版 1143)

著者:鈴木 敏夫
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ジブリ映画の国民的映画化の仕掛け人、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが語り下ろした本『仕事道楽』を読む。

目次はこちらのブログでも

この本で、鈴木Pの愛情あふれた視点から語られる4人の偉人たち(変人ともいえる)のエピソードが面白い。

映画監督宮崎駿と、彼が尊敬しライバル視した高畑勲。そして、鈴木Pが在籍していた徳間書店の元会長徳間康快とアニメージュ創刊時代の上司の合計4人。

鈴木Pについてはその仕掛けの大胆さ、キャッチコピーの秀逸さ等販促手法についての凄さが語られがちだけど、この4人の個性をうまくひきたてつつ、当事者間の微妙な関係バランスをほどよく保ちながら映画製作を継続させた点が凄いなと。

中でも、東映動画時代に労組の書記長と副委員長という間柄でもあった宮崎駿と高畑勲の長年の関係とそのエピソードの数々が面白かった。

特に、宮崎駿が「風の谷のナウシカ」を映画化する際に条件としてつけた、高畑勲をプロデューサーにして欲しいという願いが、高畑によってあっさり断られ、宮崎駿が飲み屋で日本酒をガブ飲みして泣くシーンがほほえましい。

鈴木Pの前で彼は涙ながらにこう訴える。
(おれは)「高畑勲に自分の全青春を捧げた。何も返してもらっていない」

今や2人とも日本のアニメ史、映画史に残る巨匠だけど、ただのウルトラ我儘な男の子でもあるのだなぁと。その我儘な爺・宮崎駿が美術館に続き保育園を作るという、壮大かつ奇天烈な計画をぶちあげている点も面白い。

仕事で出版や映画業界の大御所にお会いする機会があったけど、巨匠と呼ばれる方々は同時に、発想が異常に豊かな大きな子供ともいえる印象も持った。

宮崎駿と高畑勲のその発想のユニークさは、妖怪・水木しげる先生に優るとも劣らないような気が。

そんな大変な先輩たちとのハードワークも「仕事道楽」として楽しめてしまう(実際はとても笑えない深刻かつ悲惨なシーンもあっただろうけど)、鈴木Pの懐の深さがこの本によく表れていた。

出版・映画界をサバイバルしてきた60歳以上の人たちはパワフルだね~、と改めて感じる1冊。自分たちの世代を含め、定年をまだ迎えていない現役世代はまだまだ小さいよと。

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ダークナイト

レイトショーで『ダークナイト』を観た。

隠れた名作『バットマン・ビギンズ』の続編なんだけど、中身は続編という範疇を超えた怒涛の大傑作。
日本ではあまり盛り上がっていないみたいだけど、アメリカではタイタニックの持つ映画史上の興行記録を打ち破らんばかりの勢いでメガヒットを記録しているという。

かつてジャックニコルソンが扮した敵役ジョーカーを演じるヒース・レジャー(撮影途中に死去し、本作が遺作)が初代を超える怪演ぶり。
バットマンの新ガジェットもcoolだけれど、今作はその内容のダークさがすさまじい。

クリストファー・ノーラン監督は、自らバットマンを撮りたいと勝手に名乗り出ただけあって、その暗い情熱をこの新シリーズの映像にぶつけているように思える。
おなじみの勇壮なテーマソングを切り捨てて、圧倒的にダークな世界観が2時間半続く、まさに暗闇のような映画。

派手で明るいハリウッド映画好きなアメリカで、こんなにも暗い映画がメガヒットしているのは、イラク戦争後の厭世感に満ちたご時世をうつし出したものなのだろうか。
巨大な力を持つバットマン=アメリカが、その武力によってより理解しがたい敵ジョーカー=テロリストとの果てしない戦闘の泥沼にはまり込んでいくという厭世感。

現代アメリカ人の深い葛藤が、ある意味病的ともいえるこの映画に映し出されているから共感してしまうのかなと。

レイトショーの観客で、エンドロールの最後まで立ち上がる人は1人もいなかった。
なにかもの凄いものを観てしまったなぁと痺れる感じ。

他人に軽くおススメするような映画ではないけれど、見終わって久々にがつんと衝撃を受けた映画。

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ねずみ男の冒険

映画『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』公開中ということで、ゲゲゲシリーズのメガホンをとっている本木克英監督にインタビュー。 

今回の続編で鬼太郎よりねずみ男の方が活躍してるのはなぜか?という素朴な疑問を聞いてみた。

理由はごく簡単で、本木監督ご本人がねずみ男好きなのだそうな。

鬼太郎シリーズがこのままヒットを続け、
もし自分のやりたいように作れるのならスピンオフムービーとして
ねずみ男が主人公の映画を1本作るのが本木監督の夢なのだと。

題名はBATMANならぬ『RATMAN(仮)』かな?

昔放映してた月曜ドラマランド版鬼太郎で初代ねずみ男役を演じた竹中直人からは文句を言われたそうだけどw、 映画版での大泉洋起用は大成功だったらしい。

たしかに、ねずみ男ファンからみても大泉洋の怪演ぶりには文句のつけどころがない。彼と同い年の自分としてはリスペクトに値する出来。

彼を超える可能性があるとしたら高田純次ぐらいのものだろう。


本木監督のねずみ男を映画化したい気持ちも痛いほどよくわかる。

しかし、限りなくマニアックなDVD向きな気がするし、劇場でヒットするのか?という疑問はつきないw

個人的にはその映画化の原作として、この奇妙な1冊『ねずみ男の冒険』をおすすめしたい。

平安時代から江戸時代などを経て現在に至るまでの歴史のあちこちに、いろんな人間に扮して顔を出し、「人生」のなんたるかを語り続けるねずみ男が主人公の物語。
とてもブラックかつシュールな諷刺まんが。

映画化まで自分が協力できることは、1人でも多くのねずみ男ファンを増やすことだけ。

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インディジョーンズジャパンプレミア

生ハリソン・フォードを見に
インディジョーンズジャパンプレミアへ。

革ジャン、フェルト帽だけではなく
ピストルや鞭をたずさえた剛のコスプレイヤーもちらほらと。

開場から2時間後に、7000人のインディファンの声援を浴びたハリソン・フォードが登場。
はじめて見た生ハリソンは、還暦をすぎて神々しい眩しさを放つ。
ペヨンジュンに熱い眼差しを注ぐおばはんたちの気持ちがわかった。

盟友のジョージルーカスと楽しそうに交わすかけあい漫才が
感激ムードの場内を和ませる。
こんなユーモアあふれるおじいさんになれたらいいなぁと。

最新作は前3作のオマージュともいえる内容。 観ながらすごく感慨深かった。
エンドロールのレイダースマーチとともに、インディとともに歩んだような四半世紀の思い出が走馬灯のようによみがえる。

スピルバークとルーカスが、全世界のインディファンに贈る幸せな2時間を堪能。これは大作映画というよりも、一時代を築いた2人が最後に放ったギフトなのかも。

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内田けんじ監督 放課後は今も

以前から会いたいなぁと思っていた内田けんじ監督に会う。

同世代の若手監督なのでまだメジャーではないけれど、たぶんこれからの邦画界を背負う存在になるんじゃないかなと。
自ら脚本も書いた『運命じゃない人』というローバジェットのデビュー作で 、カンヌ4部門受賞の快挙。
5月24日に公開される第2作『アフタースクール』もむちゃくちゃ楽しみ。

社交的なようでいて実はシャイボーイという話を聞いていて、
会う前からなんとなく気があうんじゃないかなぁと思ってたけど、
映画以外の話が弾んで楽しかった。

※話の内容は5月24日ここで公開

読んできた本や情報に対する見方みたいなものも似ててかなり共感。
そんな人がつくる映画だから当然面白いわけだと。

好きな女性キャラ、ほれた女性はなぜか長女ばっかりという共通点も
あってお互いの恋愛話も。
女性のプレスが同席してなかったら、お世話になったAV女優の話までしてしまったはず。

まさにシンクロニティ。つい昔からの同級生のような気分で話してたため、レスペクトにかけてると思われたかも。

しかし、自らシナリオを書く映画監督を夢想していた自分としてはすごくうらやましい存在。
20代半ばで挫折してしまった夢を、同じ頃に挫折しつつも30過ぎまであきらめずに実現したこの人の才能に託したいなと。

内田監督本人は合コン好き世代wの1人として、
仕事やら家庭やら経済面やらで恋する感情を忘れてしまった同世代のためにこの映画を作ったのだという。
トークも上手いし頭の回転も早く落ち着いた大人だったけど、
「同じ空気を吸って育った同世代に観てもらいたいという欲は人一倍強です」
と言ったときの少年のような眼がとても印象的。

仕事をはじめてから、おまえたちの時代は厳しいぞと言われ続け
競争も激しかったしなんか損してるような気分になることもある世代。
でも、子供のときからどちらかというと楽しかったし、面白い作品や世界もたくさん経験してきた世代だと思う。

おやじになって現実がみえてきたり不満はあれど、
時代のせいにせずに自分で新しいものや世界を作り出せるとふつうに思える屈託のない世代なんじゃないかなと。

口喧嘩したり煮詰まったり笑ったり飲んだり。
あーでもないこーでもないと文化祭の準備をしていた放課後の延長を今も生きてるような気が。
おやじたちが過ごしたあの放課後の時間をいまのこどもたちにも経験してもらいたいよねと。

それが『アフタースクール』というタイトルの意味かな。

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