神保町BookSalon連載企画初の書籍化決定
●神保町BookSalon発の連載企画の書籍化決定! | ||
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2月9日に、amazonがついに読書端末kindleのニューモデル「kindle2」を発表した。
日本ではほとんど話題になってないけどw
アメリカのメディアはこの話題でもちきりらしい。
軽量小サイズが売りのkindleだけど、
新モデルは文字情報の音声朗読(音声変換)機能が加わり、
さらにスリムで高速化しているそうな。
記憶容量は2ギガバイトで、
保存可能な電子書籍数は従来の200冊からいっきに1500冊に。
6インチ・ディスプレイ(600×800ピクセル)の電子ペーパーには、
従来の4階調表示より鮮明な16階調表示を採用しているという。
価格は1号モデルと同じ359ドル(約3万3000円)のままで、
今月24日から出荷を開始するそうで、2号機は品切れがないよう注意するとのこと。
NYの図書館で行われた記者会見で
CEOのジェフベゾスは
「当社の構想は、これまで出版されたあらゆる言語のあらゆる書籍を60秒で利用できるようにすること」と語ったらしい。
また、ベストセラー作家のスティーブン・キングの新作「Ur」をキンドルで独占配信する予定とのこと。
読者はベストセラー新刊が1000円以下で読め、
著者は出版印税が35%も入る(通常は10%)というまさに読者と著者ともにおいしいビジネスモデル。
日本での発売は2年以上かかると思うけど、
新書や文芸文庫などをヘビーに読む読者には向いてる。
800円前後の新書を300円から500円で流通できれば
日本でもkindle市場は一気に広がるんではないかと。
まだ現物に触ってないので使いやすさについてはなんともいえないけど、
会見で説明されたという「ウィスパーシンク」という新機能にも注目。
ウィスパーシンクとは、kindleで読者がどの本を読んでいるのか、
どのページを読んでいるのかがわかるというモニター技術だそうな。
リアルタイムで、どんな読者が何を読んでいるのかさっぱりわからない、
というの点がこれまでの書籍流通の大きな課題でもあった。
アマゾンが実現したこの技術が、これからの出版ビジネスを大きく変えていくだろう。
これからの本づくりや本を売ることに関わるひとは、
この技術が「すでにある」ということを前提に
出版という仕事について考えていくのかなと。
kindle2のガジェットとしての形や色はともかく、
革新的な変化はいつも地道に進行するもの。
そして、金森さんというマーケティング専門家の方のエントリー
電子書籍端末「キンドル2」からチラつくアマゾンの凄味
で説明されている、amazonが持つ圧倒的な「顧客基盤」の力には納得。
amazonが実現していくであろう成長戦略は、
いつのまにか市場の生態系を根底から変えてしまうのだろう。
以下上記エントリーから引用
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イゴール・アンゾフの成長戦略のマトリックスで考えてみる。
このフレームワークは、横軸に製品、縦軸に市場をとり4象限を作って各象限毎に戦略の方向性を示す。
既存の顧客に既存の製品をさらに販売する「市場浸透」。
同じ市場に対し新製品を投入する「新製品開発」。製品は変えずに新たな顧客を取り込む「新市場開拓」。
新製品を新市場に展開する「多角化」の4パターンである。
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昨年12月末にリリースした、
オリジナル電子書籍『まんが王国の興亡』の反響が高まってきてうれしい限りです。
電子「コミック」をWEBとケータイで国内外に販売していくチャネルは
丸4年以上かけていろんな異業種企業と協力して整備してきたものの、
電子「書籍」の販売チャネル整備は作品編集も含めてこれからといったところ。
漫画史や名作漫画の誕生背景についてよく参考にさせていただいてる
漫棚通信さんを皮きりにネット書評がじょじょに増えてきたので、
家で片っ端から読みました。
Copy & Copyright Diaryブログのような漫画関連以外のブログにも取り上げていただき、漫画読者以外にも広く出版・コンテンツ関係に興味を持つ読者に届くことを期待。
そして、読者とユーザーの意見はすべて正しいなぁと。
午後、リスクをとってマンガ界の未来を握る力作を電子書籍に委ねていただいた
著者の中野晴行さんにも電話。
著者側、販売側ともにトライしてみなければわからなかったことが
いろいろわかって目から鱗ですね~としみじみ。
今後、書籍化・オンデマンド化、iphone・ケータイ配信など
本の内容どおりのワンソース・マルチユーズ展開をすすめていくうえで
とても参考になりました。
せっかく電子書籍を体験してみようと思ったのに、
マッキントッシュPCやブラウザ環境のため読めなかった方は、
たいへん恐縮ですが春に書籍化されるまで
こちらのダイジェスト版無料WEB連載でしばしお待ちください。
※過去記事の全てと毎週更新している最新記事もすぐ読めます。
翻って、電子書籍のメリットはというと、
省スペースで品切れ(=絶版)がない、
安く買えてすぐに読めるなどいろいろあれど、
ローコスト&スピーディな制作発売もウリのひとつ。
一部の有名作家や売れ筋ジャンルだけでなく、
コアニーズのあるニッチジャンルの作品や新人作家の作品が、
今後も電子書籍として素早くリリースできるよう、採算分岐点は極力低くがベター。
電子化・原稿料以外の広告・販促予算を抑えることで成立するモデルです。
そして、電子書籍の両刃の剣ともいえるのは「本」という現物がないこと。
本屋さんに大量に並べて店頭告知したり、回し読みや図書館で借りてもらうことや
新聞・雑誌の書評に掲載してもらうことができない。
よって、電子書籍は口コミがすべてです。
コアな活字読者に支えられる専門書というものは短期的に売るものではなく、
時間をかけて売っていくロングテール商品。
書籍流通の専門家曰く、現在の書店ルートにおける専門書は、
出版社規模の大小やジャンルで異なるものの
初版2,000部刷り、約300~500書店弱に置いてもらって
実売1000部(返品率50%)、重版なし
なんていうのがざらなのだと。
俗に「ジェット返品」と呼ばれる、書店への新刊配本翌日に即返品される割合も高い。
固定ニーズがあっても実売数百部に満たない専門書もたくさんあるそうです。
今回、未体験の「電子書籍」というものにトライしていただいた読者の方による
無償口コミのおかげで、ゆっくりと時間をかけて「紙の本」以上に売れてくれそうです。
紙に比べて販管費がかからない分著者ロイヤリティ(=印税)が紙の数倍はあるため、
TVなどのメディア露出で勝負しない専門家にとってはリターンの大きいモデルです。
いまや青果販売のように短期サイクル化した書籍販売の流れに逆行し、
ロングテールな専門書をさらにロングテール化していくのが電子書籍の存在意義。
今回の試みは、著者の中野さんの実験でもあり個人的な実験でもあります。
書店流通とネット流通とケータイ流通、オンデマンドとソーシャルメディア、
可能な全てのチャネルをフル活用して
「本」の可能性を探るプレマーケティング第1弾的意味合いも。
SNSやブログしかり掲示板しかり、
いろんな賛否両論がネット上で巻き起こり広がっていくのは嬉しいなと。
特に、アルファブロガー竹熊健太郎さんのブログ「たけくまメモ」にて、
今回の実験のメリットデメリットと現時点での可能性について
ほぼ正確な鋭い分析をしていただいていました。
企画者サイドとしては本当にありがたい限りです。
なぜ今リリースしたのか
なぜこの価格なのか
なぜこの仕様なのか
なぜコピーできないのか
電子書籍先行配信については
単純に発売前日まで連載の最新原稿を挿入していたため
紙の書籍出版の準備をするヒマがなかったというのが真相。
電子書籍のおしごとは、まずはビジネスモデル作成からはじまって
契約交渉&編集&営業・広報・サイト編集&開発&チャネル開拓
が分かれていなかったりも。
本屋を立ち上げながらそこで売る本も作っていくという感覚です。
今回のプロジェクトは
通常のサイト運営業務の年末進行で火を吹いてる中、
書籍編集・デザイン・プロモーションの経験をなんら持たない
本と漫画好きの素人有志スタッフが集まって、
書籍出版経験者のようにリスクを恐れて批評家的スタンスを取るのではなく
ひとまず素早く形にしてみないとね、という気合一発で始動しました。
技術仕様改変に関する疑問や要望については、
今回のトライアルは企業としての企画というより
著者の中野さんとの個人的なトライアルとしてスタートしただけなので
現時点で社としての正式回答は正直すぐには難しい感じです。
読者の方々の全ての疑問や要望は玉虫色の日本のカイシャ的回答ではなく、
これまで同様にさまざまな業種の提携企業やフリーランス有志のお力を借りつつ、
今後一つ一つ形にしていくことで答えていきたいなと考えています。
出版社営業や流通、書店など現場の各担当者さんたちの最前線の情報や
出版状況クロニクルの小田さんのような専門家による分析を総合すると、
「本」の世界恐慌が今年起こる可能性も。
特に、その道の専門家が時間をかけてきちんと調べて書いた
ニッチでもコアニーズのある専門書は、
町の本屋さんからどんどん姿を消しつつあります。
そして、世界的な不況により、
資金的余裕のあった国内大企業の予算・人海戦術による
チャネルパワーと勘を頼りに本を売っていけた時代ももう終わりそうです。
高コストかつリスキーな書籍出版前に電子書籍で発売できれば、
旧世代のマーケティング手法ともいえるユーザー性別・年代属性・住所といった
本を買うこととあまり直結しない情報ではなく、
どんな作品を買っている読者がいくらでいつ買うのか(あるいは買わないのか)
というプレマーケティングが電子書籍化によって可能。
WEB連載→電子書籍化→オンデマンド書籍化→書籍配本
→各国語翻訳配信→各国語出版
という電子書籍発のモデルがふつうになる時代ももうすぐ。
『まんが王国の興亡』は漫画読者や漫画業界人だけではなく、
本と本の世界を愛する読者はもちろん、
著者・編集・営業・流通・小売・印刷・製紙・図書館を含むすべての出版人向けに作りました。
そこにある危機ではなく、希望と捉えるひとにこそ読んでもらいたい1冊です。
価格も仕様も内容もやがてくる未来から逆算し、試行錯誤して考えました。
時間をかけて全てが連動した時、この実験の成否がわかるはず。
成功した時は、多くの専門家がこのサイクルを前提に作品を書き、
多くの出版人、読者の選択肢が増えるようになるはずだと期待して。
いろんな角度からの書評を読みつつ感じたのは、
このサイクルがアナログな本好きとデジタルネイティブたちの力を借りて、
時間をかけてつながっていくだろうという予感です。
時間をかけてひとつひとつユーザーコメントを読みながら、
全ては本番までのエクササイズということなのかなと感じたりも。
こむずかしいことはさておき、
まだ海のものとも山のものとも知れない電子書籍を読んでいただき
書評を書いていただくというのは嬉しいことです。
自分のへっぽこ書評も気合いを入れて書かねばなと反省しつつ。
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12月26日、eBookJapanで配信中の まんが界初のまんがビジネス入門書 著者は、第37回漫画家協会賞特別賞を受賞されたまんが産業研究の ジャンプ、サンデー、マガジンなど少年コミック誌で育った20代~30代の まんが史の謎と未来がこれ1冊でまるわかり! | |
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目次 第1部 まんが史クロニクル 第1章 まんが王国日本はまんが誌から生まれた 『鋼の錬金術師』が繰り出すコンテンツビジネス錬金術 膨大な消費者に支えられるまんが産業 第2章 ジョー&飛雄馬とともに歩んだ高度熱血成長市場 雑誌がまんがの産業化をうながした マガジン&サンデーが牽引したまんが雑誌のビジネスモデル 雑誌と貸本 まんがの多様性を育てた西の「トキワ荘」 『宇宙戦艦ヤマト』以降の進化 70年代オイルショックがまんが市場を変えた 第3章 まんが週刊誌がシステム化した『まんが道』 新人まんが家を探せ!! まんが家からまんがプロダクションマネージャーへ ボツ原稿の山から鳥山明を発掘 83年がまんが黄金期の曲がり角だった まんが産業の進化と落とし穴 第4章 少年ジャンプという名のバブル ドラゴンボールから始まる大長編時代 まんが出版の凋落 『週刊少年ジャンプ』600万部時代の終焉 まんがを読まない若者たち 囲い込み形ビジネスモデルの終焉を暗示する『ヤングサンデー』休刊 第2部 現代まんが市場のしくみ 第5章 まんが雑誌が消える日が来る まんが雑誌はいらない? 不惑を迎えた『ゴルゴ13』から考えるまんが雑誌の未来 それでもマイナー雑誌が未来を担う 『バクマン。』で知る、21世紀まんが家のリアル 『AKIRA』からはじまった映像化ビジネスへの傾斜 ハリウッドが日本まんがに熱視線 第6章 アトムやバカボンが時代を超えて 「カワイイ」の経済学 赤塚キャラクター達よ永遠に カワイイ・アトム登場 「ポケモン」ビジネスは水物か? 第7章 ローコストで世界を感動させる日本まんが 海賊版で世界に広がった日本まんが 日本の「MANGA」はお買い得! 少女まんがが日本まんがの国際化を牽引する 描き手はグローバルでも、市場はガラパゴス 海外版権ビジネスの落とし穴 第8章 進化し巨大化するコミケ市場 アマチュアが拡大したまんがの裾野 アマチュアの祭典から巨大市場コミケに 現代まんが消費者は「萌え」ているのか WEBでアマチュア作品が世界を巡る 第3部 まんが産業の未来予想図 第9章 新しいまんがビジネスとは まんがは文化か? 産業か? 『マンガ日本経済入門』大ヒットのシクミ 未来型まんが雑誌『コミック・ガンボ』はなぜ失敗したか 出て来い「まんが総研」 専門職としてのまんがエージェント 第10章 デジタル化で世界に広がるMANGA 250億円を突破したデジタルまんが まんがは好き!でも本はいらない! デジタルまんがのビジネスモデル デジタルまんが市場のゆくえ 印刷を離れればまんが表現も変わる いつかはまんがワールドカップが? 第11章 官・学とまんが産業 ちょっときな臭い「コンテンツ産業振興法案 規制と利権でなくサポートを 「東京国際アニメフェア」から学ぶ世界標準 まんが産業の未来を大学が変えるか まんがナショナリズムを越えて あとがきにかえて これからまんが産業を学ぶ人に 参考文献一覧 | |
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今、手がけている電子書籍先行配信の作品編集がそろそろ終わりに近付いている。
作っていてあらためて思ったこと。
それは、電子書籍はやはり紙の書籍とは違うのだ、ということ。
ネットでは表現や文言やデザインが乏しい。
要するに、紙と違うのが嫌だという編集者が上の世代には多い。
しずおかオンラインのブログエントリー
“紙”を捨てるのに9年かかりました
に書かれていた
「出版人はウェブの機微や言語を理解していない」
の一言には激しく同意。そしてその逆もしかりなんだろう。
個人的には紙と違うからこそ電子書籍で配信する意味があるんだろうなと思う。
見かけの体裁にこだわりすぎずスピーディーに出せる。
出した後でも容易に文章を変更することもできる。
そしてなによりも物流の苦労がなく返品もなし。
そんなメリットを感じられるのは、出版社で編集作業をやっていないからかもしれない。
紙の本と同じようにすることに時間をかけるぐらいなら、
WEBでどうプロモーションするかということに時間と頭を使いたい。
要するに電子書籍とは、編集するにせよ売るにせよ、
いったん形になったあとに状況に応じて可変していくものだということ。
紙の本の場合はいったん印刷して取次に納品してしまった後に
出版サイドでやれることは案外少ない。
本が売れるかどうかの半分ぐらいは、プロモ予算と出版社ランクで決まってしまう。
なんだかんだいって一部を除く大半の本の売行きは「本の配給」ランク次第の側面が。
良くも悪くも固定するものが紙、可変できるもの電子書籍かなと思う。
できる限り素早くリリースした後に、局面に応じて柔軟に可変していきたいと思う今日この頃。
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googleによる全世界の書物総電子書籍化計画に対抗すべく、欧州委員会が開発したオンラインデジタル図書館「Europeana」が11月20日についにスタート。
EU参加国27カ国が提供する、200万以上の書籍、地図、記録、写真、文書、絵画、映画などのデジタル版を無料閲覧でき、EU圏内のすべての言語に対応しているという鳴り物入りのビッグプロジェクト。
と思いきや、公開直後にアクセスが殺到しすぎていきなりクラッシュしたそうな。
いまだに再開されず、12月中旬まで見ることができないらしい。。
オープン直後にいきなり1ヶ月休業なんていったいどんな図書館なんだよ!
っちゅう世界中の突っ込みが入ってるはずw
google vs ヨーロッパ連合 によるCultureWar勃発なんて騒がれてたのにあっけなく勝負がついた感じ。
しかし、200万冊とは言わないから、のぞき見ぐらいできないものかなぁと。
まぁ、来年を気長に待ちましょう。
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本日、ついに日本の出版文化の世界への窓が開通!
今春に構築した漫画大目録システムをベースにした、多言語対応漫画カタログ
『The Great Catalog of Manga』をリリースできた。
日本の名作漫画2万冊の詳細サマリーにくわえ、国境を超えて無料立ち読みもできるWEBならではのカタログです。
日本の名作漫画レビューや漫画史・漫画産業についてのコラムも連載中。
梅田望夫さんのブログエントリー(「日本語が亡びるとき」の書評)にもある通り、
今世紀が「英語の世紀」になっていく中で、
日本語で書かれている出版物の存在とその多様性を世界にPRできるといいなと。
将来的には、30周年を迎えた現代マンガ図書館のような、世界のMANGAファンにとってのネット上のMANGAライブラリーとなっていくことを期待。
まずはその土台となる日本語・英語版の翻訳精度をあげることで、今後の他言語版もどんどん良くなっていくはず。
中国語版 ・フランス語版 ・ドイツ語版 ・ポルトガル語版 ・韓国語版 ・イタリア語版サービスの充実によって、世界中の読者に日本の漫画文化が届けばよいなと。
しかし、スタート地点ともいえるここまで来るのには長くかかった。
すでに00年代初頭の黎明期を過ぎた電子書籍市場。
電子コミックは、旬の話題作ではなくても読者ニーズはある。
旧作や絶版作品でも工夫次第ではまだまだ売れるということを数字で示せたせいか、
ここ数年、新規参入企業が増えたきた。
そして市場規模も拡大。
その反面、ある種の販促モデルやチャネルを作ってしまったあとは、
他社をマネをするだけの企業、予算にまかせ量的拡大を志向するだけの企業、
雑誌の補てんとしかとらえていない出版社も増えた。
市場拡大のために走り続けるうちに気づくと、
かつての出版市場とルーティンワークの繰り返しのような
つまらない市場になりつつあった。
ネットやケータイに食われてなるものか、とかたくなに思いこむ旧世代の出版人からは
「電子書籍は何も新しいことを生んでいないし、過去の遺産に依存している」
と言われたことも。
しかし、そんな話も今日で終わり。
電子書籍は、単なる著作権2次利用ビジネスではないことをこれで証明できると思う。
鎖国的国内市場の限られたパイを奪い合う時代にようやくピリオドを打てたような気が。
あとはいろんな企業のいろんな方々が後を続いてくれることを祈るばかり。
このカタログの見せかけは地味だけど、可能性は大きい。
漫画だけではない。
日本の、多様な出版文化を伝えるプラットフォームの種はもうここにあるといいたい。
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仕事で紙の消費量について調べていたところ、意外なことを知った。
日本の紙の生産量(=消費量)は世界全体のほぼ1割を占めてるそうな。
紙の原料となる木材チップの輸入量は、なんと世界貿易全体の70%を占める。
理由としては、森林資源が少ないためほとんどを輸入に頼ってるから。
南アフリカやオーストラリアなど南半球の国の森林の多くが日本で消費される。
アメリカについで二番目の紙の浪費大国だという日本。
その紙生産のために、年間で約1億1000万本もの樹木が伐採されてるんだと。
日本人1人あたり平均で年間A4用紙130枚分を使うという結果。
中国人の8倍、インド人の60倍を消費してるそうな。
個人的にも、仕事の資料などでそれよりはるかに使っていそう。
仮に中国の人が日本人と同じペースで紙を使ったら世界は滅びるそうな。
しかし、個人による消費よりも、本や新聞など企業法人による印刷情報用紙消費がはるかに多く、紙の総消費量の過半数を占めるのだと。
日本は出版大国、新聞大国やらと悦に入ってる場合ではない。
このブログなんかも、仮に紙に書いてたら年間で100枚以上は消費してたはず。そんな意味では、ブログやら電子書籍はちょいエコなのかもしれんなと自己満足。
しかし、紙の浪費を少なくするための個人の努力はたかがしれてる。
せめて、無駄にコピーしないようにするとか印刷時に両面を使うとか。
恋文や辞表も手紙ではなく、「@LOVE」「@GOODBY」と携帯メールで済ますとかw
エコカーやらをはじめとする個人に対するエコ意識向上の訴えは、全体でみるとじつはあまり効果がない。
問題は政府や企業の取り組みなんだと。
たしかに、広辞苑やらカタログ誌の無意味な分厚さとかいったい誰が読むんだよという立派な企業概要資料とか役所の資料とか、ふしぎに思うことはしばし。
個人も企業も、まずは貧乏性であることが森を救うということかなと。
■ここにも詳しくのってます。
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編集者という病い 著者:見城 徹 |
幻冬舎の社長というか「魂の編集者」見城徹さんが書いた本。
見城さんが、
「人生の総決算」ちゅうある意味おおげさな言葉を使って書いただけあって、
さすがにど迫力の1冊。
壮絶稀有な編集者としての濃い生き様が描かれていた。
同世代の編集者たちが、作品の黒子としてのエージェント的な作業に淡々と徹する編集者であろうとするいま、このひとはある意味、激しくマッチョな大時代がかった古典的編集者の最後の生き残りともいえる。
このひとが出版業界で成し遂げたことについて賛否両論あることも事実。
よい意味では革新的ともいえるけど、
その確信犯的なゲリラ活動で、現場に大変なパニックをもたらしたこともしばしば。
ただ、このひとのような狂気と紙一重の情熱がないと、ルーティンワーク化したこの業界が活性化しないような気もする。
冷めたピザ化しつつある同世代の編集者にはぜひ一読してほしいなと。
ただし、もうこのひとが駆け抜けた時代とは違うし、
同じようなことをやってもただの2番煎じ。
同世代の編集者の愚痴でよく聞くのは、
上の世代の編集者たちがほとんどのジャンルを開拓しきってしまって、
もうやるべき新しいことが残っていないということ。
残されたしごとは作業の合理化やらコスト削減やらの縮小再生産の作業なのだと。
たしかに、この本を読む限り、上の世代のひとたちは長い時間をかけて、そうとう深く濃い穴をたくさんほってしまっているなと。
もう開拓すべきフロンティアはほとんど残っていないなら、限られたパイの奪い合いをしてもしょうがない。
深く掘りさげるタテの突進力ではなく、
いかに多彩なオプション攻撃をヨコ展開するかがいまの編集者に残された唯一の道かなと。
このひとみたいな生き方がなかなかできない以上、まったく異なる方法論が必要なんじゃないかと思わせられた1冊。
そして、電子書籍という新しいツールが古き良き編集者魂をよびおこし、古い世界ではもうできないチャレンジの場として機能することができるかはこれからの課題だなと。
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| グーグルに勝つ広告モデル (光文社新書 349) 著者:岡本一郎 | |
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新刊『インフォコモンズ』で【情報共有圏】という概念を提唱している、ITジャーナリスト佐々木俊尚氏が、有料メールマガジンを今夏から開始した。
■佐々木俊尚のネット未来地図レポート
さっそく、読んでみたけど最先端の内容でかなり面白かった。
最初の4回は、下記の内容。
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【8月4日配信号】
『マイクロ・インフルエンサー』はクチコミ情報を集約させる
【8月11日号】
『1対1』と『多対多』が融合するケータイ小説マーケティングの可能性
【8月18日号】
Amazonの『Kindle』はなぜ成功したのか『非PC』から『PC不在』への大転換
【8月25日号】
グーグル・ストリートビューの進化の先には、どんな世界が待ち受けているのか
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ネットマーケティングやコンテンツビジネスにかかわる仕事をしてる人にとっては、かなりホットなテーマじゃないかなと。
切り口や取材対象にもエッジが効いてるのはもちろん、
IT技術動向と一般社会の動向との考察がバランスよく混ざっているのがさすが。
元毎日新聞社会部という佐々木氏の文章には、単なるIT好きのソーシャルギークではなく、社会学的かつ社会部的(?)的なヒューマンな視線が感じられて読み心地がいい。
個人的に興味深く読んだのは、【Amazonの『Kindle』はなぜ成功したのか『非PC』から『PC不在』への大転換】
日本のソニー・松下が電子書籍事業から撤退するのと前後する形で登場し、アメリカで人気を呼びつつあるという電子書籍端末「Kindle(キンドル)」。
発売元のアマゾンでは、昨年11月に全米発売されて以来、この半年あまりの出荷台数は24万台だそうな。日本の両メーカーの出荷台数がおそらく1万台前後だったのに比べると、かなりの飛躍といっていいだろう。
もっとも、ブレイクするかどうかはまだわからないし、先行の読書専用端末が失敗している日本で受け入れられるかどうかもも微妙なところ。一筋縄では行かない営業力(政治力?)が必要な学校・教育市場での先行普及もそう簡単ではない。
しかし、佐々木氏曰く、このキンドルの成功は、アップルのiPodビジネスの先行成功事例ときわめて似通っているのだそうな。
iPodというデバイス(装置)、iTunesという音楽再生ソフトウェア、iTunes Storeという音楽購入ビジネスの3つを垂直統合させた、シンプルかつ気軽なエコシステムを完成させたことがアップルの成功要因。
アマゾンのぷち成功も、kindle(=iPod)+書籍コンテンツ購入ビジネス(=iTunes Store)の2つを垂直統合させたことにあるらしい。
kindleの、ソニーのリブリエモデルを思わせる無骨な外見がガジェットとしてCOOLかどうかが疑問が残るけど、PCを必要としない「PC不在のエコシステム」の新しさは否定できないところ。実際にWEBで電子書籍ビジネスをやっていると、PCを介在させないと買えない読めない面倒さを運営者・ユーザーの立場で多少は感じているから。
個人的には、物語ではなく、テキスト情報主体の新書(=雑誌の特集のようなもの)であればぜんぜんkindleでいけると思う。
しかし、kindleがipodになるためには、品揃えなど圧倒的なサービス「規模」と秀逸な技術構造が必要なのだそうな。
日本の電子書籍も、コミックを牽引役とした市場拡大とともに規模についてはやっと大きくなってきたけれど、まだ圧倒的とはいえない。
あとは、技術を含めた「構造」という点に課題が大きいなぁと。
ただ、数年前の市場黎明期と異なり、ごく一部のひとは「規模と構造」の概念とその重要性に気がつきはじめた。これからは検討している構造化を形にしていくステージへ。
本とネットの公園というこのブログ名がその答えなのだけれども、形にするまではまだちょっと時間がかかるかなと。
佐々木氏の言うように、プラットフォーム戦争を制するものがグローバル市場を制す。
それがどのモデルかはまだわからないけど、覇権が決まるまでにまだやれることがあるだろうと。
このレポートを読みつつも、試行錯誤していこうと思う。
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今年も、恒例の電子書籍ビジネス調査報告書2008が届いた。
やっとこさ300億円規模に育った電子書籍市場。
まだまだ小さいけれど、このままゆっくり育つといいなと。
問題は、大きくなるにつれて出版市場同様に、似たような売れ筋を追うつまらない市場になってしまわないこと。
さいきん、自分が会社に要求してることって
ただのわがままなのかな~と思うこともあったんだけど
このブログの過去エントリーを読んで、やっぱりそうだよねと。
■情報化社会の航海図プロジェクト型組織経営:あるいは兼業公認組織
プロジェクトとしての案件が発生時に、プロジェクト目的に沿ってチームを組成。終了したら解散。
部下や社員のような形で固定的な組織を抱えるのではなく、適時、社内外から調達をしてプロジェクト進行したいというニーズが増えているそうな。
個人的なことを言うと、仮に1年で300人に会い、新規案件話が300個あったとして、自社のリソースだけででき、自社の事業領域におさまる案件はたぶん10個もない。
共同の電子書籍ビジネスを、ということでアライアンスを組み社外の専門企業と組めたとしても、 自分でプロマネとしてローンチできるのはせいぜい3ヶ月に1個。
がんばっても年間6個ぐらいが関の山。
残りの290個以上はぽしゃるか事業領域がマッチした他社へ紹介するだけ。もっとも他社で成立した案件の割合も低いと思う。
新しい市場における面白いプロジェクトは、同時に難易度も高く数字がすぐに出ないという宿命。とてもリスキーかつエネルギーを使う。
そんなわけで、手をあげるひとはほとんどいない。
規模の大小問わずどこの会社でもよく聞くけれど、社内で手があがらなかった結果、スキルとノウハウなしに 強制的にやらされたひとの多くが、結果的に離職したり飛ばされたり病気になることになる両刀の剣なおしごと。
企業という枠があるおかげで、可能性を秘めた面白いプロジェクトの多くが墓場行きになったり、社内リソースのアンマッチのために失敗の終わってる現実。
悪いのはプロジェクトの方ではなくて、人材のアンマッチに由来することが多いと思う。
ベンチャーキャピタルやコンサルタントのひとに考えてもらいたいのは、まずプロジェクトありきですすめられる組織論。
最近、WEBやらコンテンツやらの教育関係のひと曰く、プロデューサーとかプロマネが日本で育たない理由は、お金と時間をかけて育ててもそのノウハウを生かして働ける組織があまりに少ないからだと言う。
これまでうまく説明できなかったけれど、こうした専門家が国内のイノベーションを阻んでる本当の課題を明らかにして対策を理論化してくれるとすごくうれしい。
電子書籍市場をつまらなくする、古い組織観・仕事観という阻害要因を早めにつんでしまいたい。
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最近、クリエイターの著作権保護やら国のコンテンツ振興施策やら
2次創作の著作権侵害やらの話が会う人会う人からよく出る。
少なくとも出版、TV、映画、アニメ業界のオピニオンリーダー的なひとはネットに対して、著作権者(著作権管理企業?)の権利侵害の側面を懸念している。もちろん、他人事ではないけれど。
中にはなるほどとうなずかせる部分も多いし、
実際にディズニーとかハリウッドやらgoogleの流通支配への対抗策上やむをえないんだろうなと考えさせることも多い。
国内ではどの業界でも、村社会の中の既存権益・流通モデルの延長線上にネットでの分配モデルをつくろうと四苦八苦しているような。
海千山千の先達にくらべまだまだ経験・知識ともに不足しすぎのため、
著作権保護と表現の自由をめぐる議論に対しては自論がうまく導き出せないなぁと。
そんなことを考えつつもネットを巡回してたら、
情報メディア論の論客、池田信夫氏の過去のブログエントリーにかなり共感。
■ネットはクリエイターの敵か
ネットというのはクリエイターの敵なのではなくて、
(敵だったら自作をそんなに発表しないだろうにと)
非生産者であるところのいわゆる業界人の敵なのよね~と。
これは自戒でもあるけれど、
ちょっと売れ線チックなアドバイスやら構成やら資料探しやら事務手続きを代行するのが仕事と勘違いしてる編集者やディレクター。
売れ線を予算をかけて大量露出するのがプロモーションだと勘違いしてる宣伝・営業マンの敵。
情報なり本なり映像なり音楽なりサービスなり技術なり理論なり。
ない知恵をしぼりつつ手を動かして常になにかを創造しつづけない限り、この高速かつ便利なネットという存在が敵になってしまう。
ただの消費者は別にして、
そんな世の中になっていくのがよいことなのかどうかはわからないけど
SHOW MUST GO ON とはこういう意味だったんだなと。
せめて電子書籍は、業界人ではなくクリエイターの味方でありたいと思う。
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映画製作・配給会社シネカノン代表の李鳳宇氏の自伝
『パッチギ!的 ~世界は映画で変えられる~』
予想以上に感動的な1冊だった。
李氏は、大手配給会社+TV局+人気タレント主演+原作つき映画しかヒットしないといわれる閉鎖的な映画界に風穴をあけた革命児。
シネカノンが配給した『シュリ』『JSA』などの一連の韓国映画や、
『ブラス!』『ウォレスとグルミット』などは個人的には大好きなんだけど、日本でのヒットは難しい非ハリウッド的な社会派ジャンルのマイナー映画とされていた。
近年の邦画の最高傑作『パッチギ』『ゆれる』『フラガール』に代表される製作プロデュース作品の世界的評価も、
自前の映画館や買い付け・配給網といった自前の流通モデルと新しいファイナンスモデルを作り上げることで、小さな会社でも世界に通じる映画を作れるということを証明したと思う。
そしてなによりも、物語に対する情熱はもちろん、新しい流通モデル・製作資金調達モデルを作ることがいかに大事かということを後続する者に教えてくれた。
尊敬する李氏に影響されて、去年は自前のメディアの立ち上げと知財関連の法律の勉強をはじめてみたけれど、これがかなり難しい。。
今日、やっと勉強会が終了したけれど正直頭に入ってこない。
特に著作権のルールはこれから激変するらしいので、なんとか少し覚えた過去判例とか条項内容とかはあまり役に立たないような気がする。
法務知識不足もあって、かなり挫折気味。。
しかし、今では確固たるモデルを築いた李氏も、
配給業務をはじめた当初は国際契約ルールの知識のなさで途方にくれる毎日だった、と自伝に書かれていたのでちょっとほっとする。
氏が初プロデュースを手がけたのはちょうど今の自分の年齢だったそうな。いろいろ試行錯誤した挙句、40歳間際になってやっと方程式が確立できたらしい。
世界的なWEB技術やトレンド、法の変化のスピードは猛烈に早い。
それに対して、
自分の仕事の比較対象やライバルみたいな存在がいないので、
どういうペースでこの先進んでいったらよいのかよくわからない。
これをすることは早過ぎるのか、遅すぎるのかでいつも迷う。
今日で33歳も終わりだけれど、これからはこの先達が歩んだペースでひとつずつ進んでいけばよいのかなと。
先達はあまりにも遠いけど、映画の世界で実現したことは
たぶん本の世界でも実現できるんじゃないかなとなんとなく思う。
~世界は映画で変えられる~
というのがこの自伝の副題。
この本を読んで、自分自身も少し変われるとすると
~世界は本で変えられる~
ということもいえるんじゃないかと思う。
40までのあと6年かけてそのモデルをつくるのみかなと。
そのときは、映画と本の流通がネットで融合する時代になってるはず。
そんな時代になっていたら、出版と映画の世界配信を李氏といっしょにすすめることもできるんじゃないかなと夢想しつつ。
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いまや死語の「WEB2.0」ということばを流行させた梅田望夫氏の「ウェブ進化論」完結編、「ウェブ時代をゆく」を遅ればせながら読んだ。
いろんな意味で考えさせられる1冊。
パソコンでもWEBでもケータイでも、その鎖国的ビジネスモデルと技術力の無さから
世界標準(というかアメリカ標準?)からおいてきぼりをくらってしまったといわれている日本のIT産業。
そんな悲観的な現状を知りつつも、この梅田氏のオプティミストぶりは徹底していてすばらしい。
その前向きさに、本を読んでて明るい未来が開けてくるような気がしてくる。
このひとの本質は、コンサルタントというより
シリコンバレーの風に吹かれた思想家なんだなぁと。
しかし、ネットの可能性云々という現実的な部分よりも
梅田氏の描く未来のキャリア論はかなり説得力があった。
特に、企業の枠をこえたネットでの交流やら集合知の活用が、
働くひとのワークスタイルや価値観を変えてしまうというくだりには納得。
いま、就職バブルの影響で大企業や公務員志向のヤングが増えてるそうな。
ただし、これからは
「自分はこれこれこういう職業でこういう仕事です」
と説明がつくようなキャリアには
競争相手が多い割りに開拓すべきフロンティアがあまり残ってない
という点でほとんどのひとにとってはあまり未来がないと思う。
東大出てるような一部のパワーエリート以外の若者が目指すべき道は
新しいワークスタイルによる新しい職業=けものみちなのだ、という氏の主張は理にかなってる。
それは、既定路線やら既成概念を捨てて、好きなことや意味のあることや自分のビジョンをただひたすら信じて走り続けろという主張。
きっとまた、この本を読むような中間知識層の10代~20代の多くが
梅田チルドレンになっていくに違いない。
それはたぶん良いことだと思うし、逆にそれが唯一の選択肢のような気も。
ただ、走り始めたはいいものの日々選択の連続という現実の前に、
思考停止に陥って作業員とされてしまうヤングが多いのもまた事実。
浜野チルドレンとしては、
アンチマスを唱えてやみくもに走る前に、自らがマス教育と既存メディアで育ってきた現実を認識してから走ったらと思ってしまう。
いろんなひとにあって思うに、
走り続けてサバイバルしてきた先駆者たちは
情報や歴史や集合知やらを活用しつつも
結局のところ自分の実体験を信じてここまで来たんだなと。
たしかにこの本は、これから働くヤングのバイブルにもなる1冊。
ただし、この本に書かれていることはすでにマスの一部でもある。
その事実を忘れずに走り出してくれるひとが1人でも増えることを願う。
盲目な集合知や止まっている集合知はあまり役に立たない。
梅田氏が当三部作で伝えたかったことは、
俯瞰しながら走りつづける集合知にこそ未来があるということではなかったか。
電子書籍もそんなビビットな集合知によって、新しい可能性が生まれてくるような気がする。
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今年もまた珍企画を世に放ってしまった。。
ここ最近、天才プログラマーのi16氏と作っていた新サービス
「漫画大目録」をやっとこさリリース。
出版目録の一覧性とWEBサイトの可変性を融合した「出版目録2.0」
をコンセプトにプロジェクトをスタートしたものの、
どこまでが出版物でどこまでをWEBの仕様にするのか設計段階から難題が続出。
それでも短期間になんとかオープンできたのは
i16氏をはじめとする優秀な外部スタッフと
折れずに最後までがむばってくれたgorobeeのおかげだす。
今なら無料で漫画をプレゼントしてるので
漫画好きのひとは遊んでやってくだされ。
こんなのも
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朝日新聞にITジャーナリストの佐々木俊尚氏が
「WEB2.0」に続くバズワード「クラウド(雲)・コンピューティング」の潮流について寄稿していた。
クラウド・コンピューティングとは、
グーグル・アマゾンなどが推し進めている、アプリケーションもユーザー情報もインターネットのあちら側(雲の向こう)にすべて任せる無料サービスの仕組みのこと。
海外のジャーナリスト達は、この仕組みを盛んにもてはやしているそうだけど、この言葉自体、グーグルのPR担当者がそんなトレンドを根付かせるために考えたという噂もちらほらと。
20世紀最後の帝国マイクロソフトによるヤフー買収劇も、そんな潮流に遅れまいという焦りからくるものらしい。
最近、これからの消費者はいつでもどこでもネット(雲)と常時接続した状態で便利に生活するんですよ、なんて話をよく聞く。
「今日のあなたにぴったりな商品やお店はこれです」
「今日のあなたの運勢に基づく、やるべきことはこれです」
自分が書き込んだブログや日記、メール履歴、ケータイの位置情報を総合的に分析して自分のためだけの情報をネット上のMYエージェントが教えてくれるそうな。
便利なのか、支配されてるだけなのかよくわからないけど、
技術の進化や法律の整備はクラウド化にむけて進んでる感じ。
将来的には、消費者が書いたブログやSNS上のコメント、投稿作品なども、ネット企業が管理するクリエイティブ・コモンズ(CC=著作権フリーのコンテンツ)のデータベースにプールされていく方向になりつつあるんだろうなと。
日本ではまだまだ時間がかると思うけど、
このmix日記もいつかはその潮流の中に飲み込まれるのかな?
そんな話から考えると、近い将来「電子書籍」の定義はこう変わっていきそうな。
データベース上の膨大なCCコンテンツの質を評価し独自の切り口で異なるテキスト情報同士を編集したうえで、最適な映像・音と組み合わせたものが「電子書籍」
そして、出来たコンテンツと趣味志向がマッチした世界中の読者あてにエージェント経由で配信していく行為を「出版」と呼ぶことになるんだろう。
あまりにも雲をつかむような話なので、うまく他人に説明できなさそう。
もうその時代に向かってすでに動いてるひともいれば、ぴんとこないひともいる。
どうなるかわからないし、実体がなくふわふわとした雲みたいな概念。
クラウド・パプリッシングというような。
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今日、業界団体のセミナーでITジャーナリストの佐々木俊尚氏の講演をきいた。
| ネットvs.リアルの衝突―誰がウェブ2.0を制するか (文春新書) 著者:佐々木 俊尚 | |
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『次世代ウェブ-グーグルの次のモデル』『フラット革命』など新書分野でのサイバージャーナリズム論の第一人者のようなひと。
毎日新聞社会部~元アスキー記者というキャリアを持つ佐々木氏は、世界のIT市場やら「あちら側」の世界で起きていることを既存の国内マスコミ人にもわかりやすく解説できる翻訳者のような存在でもあるような。
しかし、講演会に来ていた大勢のマスコミ人?はいったい今日の話をどのくらい理解できていたんだろう?
佐々木氏いわく、「世界的なメディア間のプラットフォーム戦争はとっくに始まっているのに、各メディア業界の中で出版界の人が一番危機感が足りない」と
わざわざマスコミ人に警告しにきたようなものなのに、講演後の質問もほとんどなかった。
そもそも電子書籍やら出版の仕事をしていて佐々木氏あたりのブログやら本を多少読んでるひと自体が少ないというのはどういうことなんだろう?
「あと10年後の2017年にはあなたたちの職はもうないですよ」
という厳然たる未来予想図をこんなにわかりやすく話しているのに、それを理解できる知識も意欲もないひとがほとんどのような気がする。
聴講者の1人として業界の恥部を見られているようで恥ずかしかった。
とはいえ、講演後の懇親会で一読者としていろいろ佐々木氏に疑問をぶつけてみたところ、まことに明快な厳しいつっこみもいただく。
他人はともかくとして、個人的にもいろいろ知識不足・理論武装不足は否めません。
いつも似たような面子で代わり映えしない業界話やら倒産話をいつまでもしてる業界人の方々に心乱されず、マイペースで精進しなくてはなと。
そのまえに、年末年始でちょっと充電。
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大日本印刷が08年3月から DS向けに電子書籍を配信開始するそうな。
グーグルブックサーチやamazonのkindoleなどグローバル企業による電子書籍チャネルの動きが盛んになってきた中、国内の大企業もついにかじを切りはじめた感じ。
DSソフトはたしかに大きなチャネル。
エンタメコンテンツというものを任天堂などのメーカーサイドが理解しているという点で、個人的にはケータイよりもDSなどゲーム機のほうが可能性を感じる。
実は、S社にはすでにDSソフトで学習マンガや新書系の電子書籍をリリースできないか、と相談をしたことがあり、その難しさ・可能性についてよく研究しているなと思った。
ただのマンガのデジタルデータ提供ではなく+αの付加価値こそが、紙ではなくあえてデジタルで読むことの優位性。
2008年は本の新チャネル元年になりそう。
そしてそのチャネルは世界中にのびているような気がする。
年末年始にゆっくり考えたい。
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ネット小売り最大手の米アマゾン・ドット・コムは19日、書籍や新聞をダウンロードできる専用端末「キンドル」を発売した。
約9万冊取り扱う書籍は同社サイトで購入するより6―7割安い。
amazonの新リーダーについては
去年からうわさは聞いてたけれど、ついに発表になった。
コンテンツホルダーとしては、世界最大の書店であるamazonが
電子書籍市場に参入してくれるのは正直ありがたい。
しかし、Itmediaの記事にもあるとおり、
肝心なのことはやはり電子書籍で読む・買うの必然性だろう。
この点はハード業者やシステム屋、インフラ業者に任せず
本を出版・配信する側が試行錯誤をおそれずにしっかり考えていきたいところ。
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インターネットメディア総合研究所が2007年度版の
電子書籍ビジネス調査報告書を発表した。
同調査によれば、2007年3月末のPC・ケータイ向け電子書籍市場全体の規模は
約182億円で、対前年度比194%と約2倍に成長している。
このうち、ケータイ向け電子書籍は市場全体の約62%を占め、
約112億円規模となっている。
電子書籍の中でも電子コミックの伸びが大きく、2006年度の電子コミックの市場規模は約106億円となった。
内訳はPC向けが約24億円、ケータイ向けが約82億円と、ケータイ向けがPC向けの3倍強の規模となっている。
しかし、ここ数年、特にケータイコミックのサイト数が以前の10倍?以上に
増加しているのに比較して売上が前年比2倍未満というのは
市場としては明らかに鈍化傾向にあるような気がする。
原因としては、おそらくケータイコミックのファーストユーザー(一見客)ニーズが
一巡してしまったこと、どのサイトも品揃えが似通ってきてしまっていることなど
があげられるだろうか。
大手出版社のコミックさえ電子書籍化されれば売上も自然と伸びてきた
電子書籍バブルともいうべき市場黎明期は終わりを告げた。
これからは、単純なタイトル数増ではなく、サービス競争・デジタルならではの
オリジナルコンテンツ制作力競争になってきたと考えたい。
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会社からけっこう近くにあるサイのマークで有名な出版社、晶文社にいってきた。
ここは人文書・社会科学書好きの聖地ともいれるカリスマ出版社。
そしてオフィスがむちゃくちゃぼろいことでも有名。
はじめて社内をお邪魔したんだけど
外装以上に中はぼろかった(失礼!)。。
まるで昭和初期の町工場を思い起こさせるレトロな雰囲気。
「制作部」とか「編集部」といった部屋ごとのプレートも
古びていて相当な年季が入ってる。
会議室でいろいろ話したんだけど
JRの線路脇なので電車が通るとうるさくて会話すらできなくなるのが
ご愛嬌。
よくもまぁこんな環境から数々の名著が生まれてきたもんだなと感心する。
まさに魂の出版社。
しかし今、こうした人文書・社会科学書系の良書を出してるところは
どこも楽ではないだろう。
他社では初版1000部とかはざららしい。
要するに1冊出しても全国で1000人しか読者がいないということ。
もっともその1000人が猛烈なコア読者だったりするんだが。
こうした魂の出版社にこそ、うまくWEBなりデジタルを活用してほしいところなんだけど。
まぁ、時間はかかると思うけど、いつの日かコラボレーションできたならば
地道にサポートしていきたいなぁと。それが愛読者の願い。
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いろいろなことがありましたが
ついに電子書籍版をリリースした記念に、
コミック版「エヴァンゲリオン」を自宅PCで読む。
まだ途中だけどやっぱり面白いじゃん。エヴァ。
昔、アニメでえらいブレイクしたあと
なぜか出張先の群馬の映画館で劇場版を
みたんだけどダイジェスト版だったせいか
いまいち意味がわからなかった。
※オススメはその劇場版解説本。
やっぱり意味がわからなかったひとのために。
でも基本的に、広い意味でのSFものは好きなので
なんとなく読めば共感できる自信はあったのだ。
電子書籍版をあらためて全巻読んだらはまるかも。
ということで
■好きなSFものコミック ベスト5
1.ロボット刑事
2.デビルマン
3.寄生獣
4.幻魔大戦(アニメ、小説を含めた幻魔ワールドということで)
5.サイバーブルー
次点.地球へ
振り返ると、多感な中学生の思春期に読んだものが衝撃度が強いな。
自分の感涙ポイントとしては
機械(&奇怪)の体と繊細な心かな。
ロボット刑事は、
タイトル名はこどもだましっぽいけど真の傑作。
衝撃のラストは忘れられない。
可哀想なK。。
そーいえば、東映で大昔に実写化されたけど
あれってどーなんだろう。
そーいえば
ロボット刑事、まだ電子書籍化していなかったな。。
ぜひ頼みますよ!担当T嬢。
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今日、渋谷で働きながら告白をした社長の会社の広告担当者Mくんと
WEBマーケティングの打ち合わせをする。
うちの会社のマーケティングの前任者ウォンさん曰く
すごく熱心な担当者らしいのだが
なぜか打ち合わせには毎回遅刻するらしい。
熱心なのか、ただ熱いだけなのか、どっちやねん。
まぁ、マジメなナイスガイだったけど。
これまでのSEM実績と今後の方向性について確認。
意外なキーワードがコンバーション率が高いことがわかった。
あとはこれらのデータをどうサイトに生かすかだなと。
その昔、デジハリでならったことを
おぼろげながら思い出した。
(というか、すっかり忘れていたのでただ懐かしんだ)
前職の出版取次勤務時代、
いわゆる配本マーケティングについては
かなりしつこくやったし専門の部隊も何十人といたのだが
本って時間をかけたマーケティングがあんまり有効ではないんだよな。
一発のホームランがすべての凡打を帳消しにすることが多い。
しかし、効率的なマーケティングは
凡打をテキサスヒットにする可能性はあると思う。
電子書籍のような
よい作品をこつこつと売るロングテールビジネスには必要な施策かと。
ホームラン狙いではなく打率をかせぐということで
その担当者Mくんと地道にやっていきたい。
しかし帰り際、Mくんがまだ20代半ばということを
知った。いやぁ、ひとのこといえんけどふけてるねぇ。
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今日、来週のスタッフミーティングでの説明用に
パワポで電子書籍サイトのプレイヤーMAPをかんたんに作っていたのだが
ひとつ気づいたことがある。
ほとんどのサイトは本のサイトというより
デジタルコンテンツサイトっぽいのに
うちの店だけがべたべたの本屋っぽいw
なんだか各ページのカラーリングも中吊りのせいかど派手だし。
よくも悪くも個性的ではあるなと。。
まぁ、活字中毒者とかヘビーな漫画好きって
よくも悪くも個性的なひとが多いからあっているのかな?
しかし、今後はさらに個性的に
人種のるつぼのようなサイトにすべく
めちゃクールなページ、めちゃ怪しいページ、おしゃれなページなどが
ごった煮に増えていくと楽しいね。
ひまなときについ寄ってしまい、
目的の本以外にどうでもいいグッズとかも買ってしまう
ビレッジヴァンガードみたいにね。
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